こんにちは。長浜春香です。
以前は新型コロナウイルス感染症により外出自粛を余儀なくされていましたが、現在は行動制限が緩和され、外出する方が増えてきました。そこで気をつけたいことが「子どものSNSによるお小遣い稼ぎ」です。
夏休みに入って遊びに出る方が増えていますが、遊びに行くのにはお金がかかるもの。そこで、「遊びに行きたいけどお金がない」という子どもがSNSを利用してお小遣い稼ぎをしようとすることもあるため、保護者は注意しなければなりません。
多くの人が利用しているSNSは、主に「インスタグラム」「X(旧:Twitter)」「TikTok」です。これらは13歳以上しか利用することができません。
昔に比べて今は上述したSNSでは年齢確認などが行われており、13歳未満であればアカウントが削除されたりロックされたりするため、子どもがいる方は安心でしょう。しかし、13歳といえば中学生で、高校生になるまではアルバイトができません。遊びに行くとしても自分ではお金を稼げないため、お小遣いを貯めるしかないでしょう。そこで気をつけたいことが、冒頭でもお伝えした「SNSによる中学生のお小遣い稼ぎ」です。
インスタグラムやX(旧:Twitter)、TikTokには「中学生 副業」の投稿が存在します。この投稿には具体的な仕事内容が記載されておらず、主に以下のような文言が並べられています。
・口座不要
・安心安全
・ノンアダルト
・中高生OK(未成年OK)
・即日即金
・身バレ・親バレなし
中学生の場合、15歳未満だと銀行口座を開設するには親権者の同意や本人確認書類が必要です。親に内緒で副業したい子どもは銀行口座を開設できないため、「口座不要」は魅力といえます。また、「親バレ・身バレなし」も親に内緒で副業したい子どもにとっては惹かれやすいでしょう。
上述したほかにも、「学生人気No.1の副業(学生に1番人気の副業)」という文言が記載されていることもあります。「ほかの子もやっているなら」という気持ちになり、つい手を出してしまう子どもは珍しくありません。
副業の中にはデータ入力のような仕事もありますが、「簡単に稼げる」と謳っている投稿は詐欺の可能性があります。
流れとしては、「詳細はDMで」「詳細はラインで」というように個人でメッセージを送るように誘導。その後、「ノウハウを教える」と伝えて登録費を支払わせます。このときの登録費は、中学生でも払えるよう2,000円や5,000円に設定されていることが多いようです。なかには、500円と破格を謳っていることもありますが、この場合は何らかの理由をつけて繰り返し入金を迫られるケースもあるため、安いからといっても注意しなければなりません。
登録費の支払い方法は、PayPayやバンドルカードのほか、メルカリで指定の商品を購入するなどが挙げられます。
このほか、無料サイトへの登録を促されることもあります。サイトに登録するだけでお金がもらえるのであれば簡単ですし、それでお小遣いを稼ぎたいと思う方もいるでしょう。しかし、サイトに登録するには個人情報の入力が必要です。つまり、個人情報が盗まれてしまうのです。
特に注意したいのが、「Telegram(テレグラム)」というアプリを使わされること。メッセージアプリで、使い方はラインと似たようなものです。ただし、Telegramにはシークレットチャットモードがあり、これを使用するとユーザーを特定することができません。くわえて、メッセージを自動で削除できる機能もあり、仮に犯罪に使われた場合は証拠が残らないのです。
「やり取りをスクショして残しておけばよい」と思う方もいるかもしれませんが、Androidだと画面が真っ暗になってスクショすることができません。iOSだと、スクショした場合に相手に通知されます。事前に身分証を提示してしまっている場合は、スクショの通知が届くことで脅されてしまう可能性も否めないでしょう。
Telegramに誘導された場合は犯罪に加担してしまうような副業である可能性が考えられるため、利用しないことが大切です。
SNSで子どもが副業被害に遭わないためにも、保護者が未然に防ぐ必要があります。
インスタグラム
インスタグラムには、「ペアレントコントロールツール」があるため、それを使って保護者が管理するようにしましょう。
ペアレントコントロールツールでできることは、以下の通りです。
・子どものインスタグラム利用時間の確認
・インスタグラムの利用時間の上限の設定
・特定の時間はインスタグラムを利用できないよう設定
・子どもがフォローしているアカウント、フォローされているアカウントの確認(追加されると通知が届く)
・投稿したときに通知が届く
・アカウントを報告したときに通知が届く
ペアレントコントロールツールの詳細は、以下の記事で詳しくご紹介しているのでぜひ併せてご覧ください。
保護者が子供の利用を管理しやすくなるファミリーセンター導入!
X(旧:Twitter)
X(旧:Twitter)はインスタグラムのように、何らかのアクションがあった際に保護者に通知が届くことはありません。そのため、DMできる人を制限するなどして対策を講じる必要があります。
DMを制限したいときは、まず「設定とプライバシー」を選択します。続いて、「プライバシーと安全」を選択。「ダイレクトメッセージ」があるので、そこから不適切な内容のメッセージがこないようフィルタリングを設定しましょう。
このほか、キーワードで投稿をミュートにすることもできます。上記と同様の手順で「プライバシーと安全」を開き、そこにある「ミュートとブロック」を選択します。次に、「ミュートするキーワード」を選択し、右上にある「+」を押してキーワードを追加します。副業系の投稿を表示させたくない場合は、「副業」と追加するとよいでしょう。そうすれば、副業と単語が入った投稿を表示させなくすることができます。
TikTok
TikTokは、DMを使用できるのは16歳以上です。そのため、子どもが中学生であればDMでのやり取りを避けることができます。
このほか、「ペアレンタルコントロール」を設定することもできます。ペアレンタルコントロールでできることは、以下の通りです。
・子どもの投稿にコメントできるユーザーを選択
・DMを送信できるユーザーを選択(「誰でも」「友達のみ(相互フォロワー)」「オフ」)
・検索機能を無効にする
・1日にTikTokを使用できる時間を設定
・青少年に不適切なコンテンツの表示を制限
ペアレンタルコントロールの設定方法は以下の通りです。
プロフィール画面を表示し、右上の「≡」をタップします。
次に、「設定とプライバシー」を選択します。
設定とプライバシー画面が表示されたら、下のほうにある「ペアレンタルコントロール」をタップします。
「続ける」をタップし、必要に応じて設定を進めましょう。
SNSによるトラブルを防ぐ方法としては、ツールを活用するのもおすすめです。たとえば、「fiLii(フィリー)」ならSNSで繋がっている人がわかるほか、危険なメッセージはアラートでお知らせしてくれます。メッセージに関しては原文が表示されるわけではないので、具体的にどのようなやり取りをしているのかは把握することはできませんが、「バカ」「ブス」などの言葉が出たときにアラートで表示されます。これにより、危険に早く気づくことができトラブルを未然に防げます。
インスタグラムやX(旧:Twitter)、TikTokなどのSNS上には「中学生 副業」の投稿があり、それを見た子どもが簡単にお小遣いを稼げると思って詐欺被害に遭う可能性があります。
「中学生 副業」で検索しなければそのような投稿を見なくて済むかもしれませんが、お小遣いを稼ぎたいという子ども、特に推し活をしている子どもをターゲットにすることもあって「#ジャニオタ」「#アニオタ」「#推し活」といったキーワードを使用している投稿もあります。子どもが純粋に興味のあるキーワードで検索した際に副業の投稿を目にして、「お小遣いを稼ぎたい」と思い、個人で連絡を取る可能性もゼロではないため、トラブルを未然に防ぐためにも保護者がしっかりと管理をすることが大切です。
今回ご紹介したように、インスタグラムやX(旧:Twitter)、TikTokは設定次第で望まないコンテンツを非表示にすることもできるため、「子どもがSNSを利用している」という方は早めに設定しておくことをおすすめします。
以上、長浜春香でした。