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三代目JSBのMVにも登場! パフォーマーZENが語るInstagramの新たな可能性

三代目JSBのMVにも登場! パフォーマーZENが語るInstagramの新たな可能性
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SNSによってマイナーカルチャーにスポットを当てる――音楽グループ・三代目J Soul Brothersのミュージックビデオで驚異のパルクールパフォーマンスを見せたZEN(ゼン)は、Instagramの新たな可能性を示唆する。

彼によれば、Instagramなどのメディアは、まだ日本で知名度が高いとはいえないパルクールの文化を進歩させる潜在力を秘めているようだ。

パルクールとは、走る・跳躍するなど人間の身体能力を活かし、壁や地形を乗り越えていくトレーニングの一種。

ZENは、16歳でアメリカ・ロサンゼルスに単身乗り込み本場のパルクールを学び、2015年の北米大会「North American Parkour Championships」では、日本人初の優勝を果たしている。

若くして日本のパルクール・シーンを牽引するこの男は、Instagramをどう活用するのか? テレビドラマ「HiGH&LOW ~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」(日本テレビ系)にも出演するなど、今後も注目のパフォーマー・ZENに話を聞いた。

Instagramを使い始めたきっかけ

――Instagramを始めたのはいつごろからですか?

「1年前くらいですね。ちょうどカナダで開催されたパルクールの大会に出場する時期で、現地の様子などを実況的に伝えたいと思って始めました」

――パルクールの大会「North American Parkour Championships」に出場して日本人初の優勝を果たしましたよね。それにしてもパルクールを極めるために16歳で単身アメリカ・ロサンゼルスに行くのはすごい行動力です。

「情熱だけで行っちゃったって感じですね(笑)。最初は高校の夏休み期間を使っての渡米でした。でも、どうしても現地で技術を学びたいと思って、日本の高校は通信制に切り替えました。向こうでは、ふつうの中学英語もままならないくらいだったので不自由はしましたが、同じカルチャーを好む仲間たちだからお互いに理解するのは早かったです。いまでは日常生活が困らないくらいの英語はしゃべることができます」

――Instagramはどんなペースで投稿していますか?

「僕はあまりマメなタイプじゃないので、日によってバラバラなんです。イベントなど、みんなで共有したい出来事があると1日にたくさん投稿します」

――パルクールの練習風景はあまりアップしていないんですね。

「練習風景は……見られたくないです(笑)。照れくさいんですね。むしろ、アイツいつ練習してるんだろ!? くらいに思われたい(笑)」

――では、主にどのような内容をアップしますか?

「パルクールをしている人間のライフスタイルを投稿することが多いです。パルクールをするからこその視点や独自の画とか、そのロマンが皆さんに少しでも伝わったらいいなと思います。あと、自撮りはニガテです(笑)」

――他の芸能人のInstagramとはかなり違う画が並んでいますね。

「モデルやタレントといったお仕事もさせていただいています。けれど、自分のスタンスとしてはパルクールのパフォーマーが原点。インスタではそれを伝えていきたいです」

撮影のポイントは視点の工夫

――撮影するときに心がけていることは?

「人の視点の高さって、平均して1m50cmとか60cmが多いと思うんですけど、そこを外して撮影することは意識していますね。パルクール・パフォーマーの景色って、とても高いビルの上や床から見つめた世界だったりします。アプローチを変えることは工夫していますね。それこそ、蟻の視点もあればカラスの視点もある」

――ZENさんがパルクールに魅了されるのは普通とは違う視点が見られるからでしょうか?

「それもありますね。パルクールを始めると街の見えかたが変わるんです。いつも僕たちが歩いている道(ルート)とは違った視点になってくる。あそこなら、壁を登ってジャンプして攻めることができるな、とか」

――ちなみに、ほかのSNSは使っていますか?

「あとはブログですかね。でも一番はInstagramです。Twitterなんかも始めてみたいんですけど…気軽すぎて無駄打ちしてしまいそうで。いまはインスタでひとつひとつの投稿に思いを乗せて投稿したいです」

――1回の投稿につき、ファンがかなりのコメントを寄せていますが、しっかりと読むほうですか?

「僕はすべて読んでいます。投稿によって寄せてくれるコメントそれぞれに個性があって、すごく楽しく読ませてもらっています。応援してくれているのはモチベーションになっていますね」

日本のパルクール文化について

――日本におけるパルクール文化についてはどのようにお考えですか?

「日本には日本の広がりかたがあると思います。スケートボードなども同様ですが、この国の場合、基本的にはストリートで行うことを良しとしないところがあるので。僕も肩身の狭い思いをしているので、自由に練習できるパークなどができればうれしいです」

――ほかにはどのような広がりかたがあると思いますか?

「インスタもそうですが、YouTubeなどの投稿でも世界に発信することができると思います。そこで『すごい!』って注目を浴びて収益を得ることができたり、企業とのプロジェクトが実現することも可能になってきているのは希望が持てますね」

――なるほど。Instagramなどによって日本のストリート文化にも道が開ける可能性があるわけですね。

「はい。ですので、今までのようなメディア露出や大会成績など以外でも、SNSの影響力によってカルチャーを広めることがいずれはできるんじゃないかと」

――自身初となるフォトエッセイ「FLY」が発売となりましたが、これもかなりパルクールに突っ込んだ内容になっているとか。

「そうですね。タイトル通り、23歳に至るまで、閉じこもっていた殻(から)を破って羽ばたいてきた軌道を描いています。何も楽しくない日々のなか、パルクールに出会って成長していく過程にかなり詳しく迫っていますね」

――どんな人たちに手に取ってもらいたいですか?

「中学生や高校生の時期って、この先どうしていくのがいいんだろう、と葛藤するじゃないですか。でも、大学に行って就職して……そんなレールも目に見えていたりする。そんな悩める人たちに読んでほしいです」

ZENフォトエッセイ「FLY」

ZENフォトエッセイ「FLY」
定価:1,800円+税
仕様:A5判・並製・160頁・本文4C
発行・発売:小学館集英社プロダクション

この記事を書いた人

森田浩明

森田浩明

2010年より執筆活動開始。エンターテインメントからストリートカルチャー、ロボット工学まで多彩な分野を手がける雑食ライター。また、音楽家や写真家、タレントを中心にインタビューも年間50本以上をこなす。

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