こんにちは。白石ふくです。インスタグラムで「検索」のタブをひらくと、フォロワー以外の人の投稿が表示されますよね。なぜか自分の興味に近い投稿が表示されていて、不思議に感じたことはありませんか?
そこで今回は、インスタグラムで「おすすめ」が表示される仕組みについてご紹介します。特に企業やお店のインスタグラムアカウントを運用している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「おすすめ」は、ユーザーがどのような投稿を見ているのか、どのような投稿に「いいね」やコメントをしているのかなどを学習して表示されます。そのため、まったく同じアカウントをフォローしている2つのインスタグラムアカウントがあったとしても、表示内容が異なることがあるのです。
メインの基準は「INTEREST(関心)」「RELATIONSHIP(関係性)」「TIMELINESS(情報の新しさ)」の3つ。普段Facebookも利用している方はここでピンときたのでは。それもそのはず、Facebookでも同じ基準でフィード投稿が表示されているのです。
ユーザーのハッシュタグ検索のキーワードや、「いいね」やコメントをしている投稿、最近フォローしたアカウントの情報など、ユーザーが興味を持っている内容に近い投稿を優先して表示する、というものです。行動履歴をインスタグラムのシステムが分析し判断しているので「自分の興味のある内容の投稿が表示されている」という結果になります。
なお、インスタグラムには足跡のような機能はありません。そのため、フィード投稿の場合はユーザー同士で誰が誰のどの投稿をみたのかを把握することはできません。ストーリーズやインスタグラムライブは、誰が見たのか確認できます。
タグ付けやコメント「いいね」など、自分のアカウントを距離感の近い投稿ほど表示されやすい、というものです。インスタグラムでは「コミュニティつくり」が重要視されています。少し前の記事ですが、インスタグラムの親会社であるFacebookにて、インスタグラムCEOのケヴィン・シストロムが「コミュニティを形成する力を人々に与え、世界をまとめて緊密なものにする」ことを望むと発言しています。
インスタグラム、「良心」の決断──“ゴミ溜め”インターネットは再び「共感」の場となれるかより引用
このようにコミュニティを重視しているインスタグラムでは、価値観が近いユーザー同士の関係性がより深くなるようなアルゴリズムが採用されているのです。
より新しい投稿のほうが、「おすすめ」として表示されやすい、というものです。例えば1週間前の投稿と3時間前の投稿であれば、後者のほうが表示されやすくなります。
ただしこれはあくまで「表示されやすくなる」というだけで、過去の投稿が表示されなくなるわけではありません。実際に筆者が「おすすめ」をチェックしていると、フォローしていないものの定期的にチェックするアカウントの投稿がよく表示されるのですが、最新の投稿ではなく前日の投稿が表示されていることがあります。このことから、ご紹介している3つの基準をすべてかけ合わせて分析した結果が「おすすめ」として表示されていることがわかります。
インスタグラムアカウントを運用していると、どうしても「フォロワー数」を増やすことに注力しがちですよね。しかしフォロワー数が多くでもエンゲージメントが高くなければ、アカウントの費用対効果はあまり期待できません。
アカウント運用で大切なのは、フォロワー数以上に「ユーザーと深い関係性を築ける投稿をする」こと。そのためには、自社が情報を届けたいユーザーがどのような投稿を好むのか、彼らにとって好ましい投稿頻度はどれくらいのペースなのかなどを深く考えることが必要です。
どのような商材を扱っているのかにももちろん左右されますが、インスタグラムでの発信をより効果的なものにするために、今回ご紹介した基準を念頭に置きつつ「広く浅く」よりも「深く狭く」を意識した施策を検討してみてはいかがでしょうか。
以上、白石ふくでした。