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こんにちは。notari株式会社 白石ふくです。
インスタグラムの企業アカウントを運用している担当者の方は、なにをKPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)、すなわち目標と設定しているでしょうか。企業ごとに考え方は多々ありますが、「少しでも多くのユーザーに自社のアカウントや投稿を見てもらい」「ファンになってもらいたい」ということが根底にあることがほとんどでしょう。
そのためには「見る人はなにを知りたいのか?(市場の動向)」「見る人にどんな情報を提供できるアカウントなのか」を明確にすることが重要です。
そこで今回は、ターゲットとしている市場にどのような情報を提供すればよいのか、人気ハッシュタグから動向を分析する方法についてご紹介します。企業のインスタグラムアカウント運用担当者の方はもちろん、個人としてインスタグラムでたくさんのフォロワーを獲得してインフルエンサーになりたい!という方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
インスタグラム内におけるターゲット市場の動向を探るには、ハッシュタグを使用した分析がおすすめです。
ハッシュタグを分析することで自社の商品やサービスを投稿する際、どのハッシュタグをつければ効果的に見てもらえるのかがわかります。
まずは、ターゲットとしている市場でいま人気のハッシュタグを突き止めることから始めましょう。
インスタグラム運用初心者の方は、インスタグラム上でどのようなハッシュタグが人気なのか、サジェストをチェックしてみることがおすすめ!チェック方法はとても簡単で、知りたいキーワードを検索ボックスに入力し「タグ」をタップしてみるだけです。
上の画像は「メイク」に関連した人気ハッシュタグを探るため、まず「メイク」というキーワードを検索ボックスに入力した画像です。「タグ」をタップすると「メイク」に関連したハッシュタグのうち、投稿数の多いタグの一覧がおおよその投稿数とともに表示されます。
この結果から、「#メイク」で検索すると「#メイク男子」で12.6万件、「#メイク講座」で8.7万件、「#メイク道具」で7.7万件の投稿があることがわかります。
なお、どのようなキーワードを検索するかによってサジェストも変わるため、考えられるキーワードを少しでも多く検索しましょう。どのようなキーワードを検索すればよいか迷ったら、おすすめハッシュタグを教えてくれるレコメンドツール「ハシュレコ」がおすすめ。「ハシュレコ」は本来、インスタグラムへ投稿する際にどのようなハッシュタグを使用すればよいかを教えてくれる検索ツールですが、キーワード検索をすると紐づく人気ハッシュタグを知ることができます。
そもそもインスタグラム上でどのようなキーワードを検索すればよいかわからない、という方は、ハシュレコを使用して考えられるハッシュタグを検索し、サジェスト確認をしてみてはいかがでしょうか。ハシュレコの使用方法については、Frigate内の以下の記事を参考にしてみてくださいね。
検索するだけで人気のハッシュタグをおすすめしてくれる「ハシュレコ」の使い方と活用術
サジェストで人気ハッシュタグをチェックすることに慣れたら、分析ツールを使用してみましょう。さまざまなインスタグラム分析ツールがありますが、インスタグラム分析ツール「Aista」がおすすめ。2015年5月にリリースしてから、現在は3,000社を超える企業に利用されている人気のツールです。
Aistaの分析機能では、ベンチマークしたアカウントやカテゴリーなどをサマリーで確認できるほか、チェックしているカウントが投稿時に使用したハッシュタグが投稿数順に表示されます。それぞれのハッシュタグを選択すると、アカウント内でのハッシュタグの平均エンゲージメント率など、詳細分析ができる画面へ移動できます。ハッシュタグ分析機能も搭載されているので、調べたいハッシュタグを検索すれば詳細な投稿数や同時に使用されているハッシュタグなどもチェックできますよ。
Aistaの詳しい使用方法については、Frigate内の以下の記事を参考にしてみてくださいね。
国内初のインスタグラムデータ解析・分析ツールAista(アイスタ)の機能と使い方!
続いてSTEP2では、ハッシュタグの背景について考えてみましょう。自社が狙う市場に適したハッシュタグをピックアップしてみると、関連ハッシュタグを含めると想像以上にたくさんのハッシュタグが出てきてどれを狙っていけばよいのか迷ってしまうこともあります。そこで「そもそもなぜこれらのハッシュタグが人気なのか」を考えてみると、なぜユーザーがそのハッシュタグに関心があるのか見えてきやすくなります。
例えば「#プレ花嫁」というハッシュタグについて考えてみましょう。
「#プレ花嫁」は、挙式を控えている結婚式準備中の花嫁、という意味のハッシュタグです。最近は「ただ式を上げればよい」というわけでなく、準備に手間も時間もかけて、新郎新婦のオリジナリティを存分に出す傾向にあります。特に女性は、着用するドレスはもちろん、引き出物や演出にもこだわりを持ちますよね。この背景には「招待客にすごい結婚式と思ってもらいたい」という、いわば軽いマウンティング意識のようなものが少なからず存在していると考えられます。その注目度の高さは、東京のハイステータスな男女にフォーカスしたメディア「東京カレンダー」でも、プレ花嫁の戦いの物語が公開されているほどです。
そこで「#プレ花嫁」というハッシュタグでインスタグラムを検索し、ほかの花嫁たちがどのような準備をしているのか、参考にできることはないかなどを検索するため、このハッシュタグが人気となっていきます。検索されることは容易に想像できるため、満を持して準備できているプレ花嫁たちがおしゃれで素敵な投稿をし、ハッシュタグを利用した投稿数も増えていきます。
このようにハッシュタグ1つをとっても、なぜ注目度が高いのか、どのような人が注目しているのか、その熱量はいかほどか、など把握することができますよね。そしてその背景をしれば、自社が狙うべきはどういった層なのか、どれくらいの熱量を持ったユーザーなのかなどを検討する要素にできます。熱量が高いユーザーが集まるハッシュタグであればあるほど自社商品やサービスを展開していく突破口を見つけやすくなりますので、「人気ハッシュタグの背景」は必ず考えるようにしましょう。
人気ハッシュタグをピックアップしたら、期間を決めて定点観測をしてみましょう。定点観測をすることで、ユーザーの行動を垣間見ることができます。
例えば「#しまパト」というハッシュタグはご存知でしょうか。
ファッション用品を販売している「しまむら」を利用しているユーザーが、グループ店舗での掘り出し物を求めてパトロールし、購入した商品がこのハッシュタグとともにインスタグラムへ投稿されています。もちろん、特設サイトも開設されています。
先にご紹介した分析ツール「Aista」を使用して2018年7月〜10月の期間でハッシュタグを分析すると、おおよそですが毎週月曜日に投稿数が伸びる傾向にあります。このことから、週末を利用してパトロールをし商品購入をしたユーザーが、月曜日にまとめてアイテム写真を投稿しているのでは、という行動が考えられますよね。ということは、ほかの人がどんなアイテムをゲットしたのか見てみたい!というユーザーも、月曜日に「#しまパト」をよく検索しているのではないかというところまで予測できます。
このように、あるハッシュタグを一定期間で観測してみると、ユーザーの行動を想像することができます。ターゲットとするユーザーの行動を予測できればペルソナ設定に落とし込みやすくなるため、自社が狙うべきはどのような人なのか、をより具体的に考えられますよね。ペルソナ設定を具体的にすればするほど、その人物が確実にファンになってくれるためにはどのような施策を検討すればよいのか、見えやすくなります。
数あるハッシュタグの中でも、特にユーザーの行動が見えるハッシュタグは定点観測し、常に「ユーザーが興味関心のあることはなにか・どのような行動をとっているのか」を把握するようにしましょう。
ここまでのSTEPを踏んだら、自社アカウントの投稿に活かしてみましょう。狙いを定めたハッシュタグを使用してもらうためには、または該当ハッシュタグを使用した投稿を見てもらうためには、どのような投稿が望ましいのでしょう。この点を探る際は、まずは該当ハッシュタグが使用されている投稿をチェックし、その中でもエンゲージメントの高い投稿を参考にするのがおすすめです。
インスタグラム上でハッシュタグ検索をし、人気投稿をチェックする方法のほか、先にご紹介Aistaでチェックすると、エンゲージメントの高い投稿をすぐに把握できます。写真や動画の撮影方法、キャプションの書き方などを参考にすることから始めましょう。
Sloooothとは、Instagram専用の運用システムのことです。
今回ご紹介したハッシュタグ分析をはじめ、ストーリーズ分析やリール分析、投稿分析などの各種分析はもちろん、レポート作成や予約投稿などができます。
ハッシュタグ分析に時間がかかりすぎる、分析にかける時間がないというSNS運用担当者さんは、ぜひ活用してみると良いかもしれません。
今回は最低限知っておきたい4つのSTEPをご紹介しましたが、とは言え関連ハッシュタグの同行を追いながらABテストを繰り返し、PDCAを回して自社が狙いたいターゲットにはどのようなハッシュタグに注目すればよいのかを検討し続けることが大切です。狙いたいインスタグラムユーザーをどのように「ファン」にしていくか悩んでいる方は、ぜひ今回ご紹介した4つのSTEPを参考にしてみてくださいね!
以上、notari株式会社 白石ふくでした。