家計簿……この言葉にうんざりする主婦の皆さまに朗報。
現在、あるインスタグラマーのアカウントが人気を呼んでいる。づんさんは、2014年頭から自身の家計簿術をInstagramに投稿した。そのシンプルさとわかりやすさ、応用性などが反響を呼び、またたく間にフォロワー3万人を超える有名投稿者となったのだ。
そして10月1日には、それらの内容をまとめた「楽しく、貯まる『づんの家計簿』書きたくなるお金ノート」(ぴあ株式会社刊)が発売となった。これまで発売された家計簿とは何が違うのか? また、SNSを通じて多くの人に認知されたことについて作者のづんさんに話を聞いた。
――「づんの家計簿」は、Instagram利用者から「シンプルでわかりやすい」と評判ですが、なぜ投稿してみようと思ったのでしょう?
「友人に『どんなふうに家計簿つけてる?』と聞かれたことがきっかけです。当時は自分の記録用として始めたInstagramでしたので、フォロワーさんも全然いない状態でした。なんというか、おおやけに家計簿を公開しようとしたわけではなく友人に『こんな感じだよ』って知らせるためにアップしたんです」
――知人に見せることがきっかけだったのですね!
「はい。そのときはまだ『タグつけ』もよくわかっていない状態だったのですが、好奇心で『#家計簿』とつけたことでいろいろな人たちの目に止まり、そこから『書き方を教えてください』とコメントをいただくようになりました。それから少しずつアップするようになりました」
――づんさんはほかのSNSは使っていますか?また、ほかにくらべてInstagramの魅力とはなんだと思いますか?
「Instagramの魅力は、写真から伝わるそのかたの人柄や好みを知ってつながるためのきっかけが、文字ではなく写真からだというところ。直感でいいなと感じた人と交流を持てることもステキですね。それに、情報の収集、共有、提供がしやすい部分もいいと思います」
――Instagram用の写真を撮るとき、気をつけている点、こだわっている点はどこでしょう?
「何でもアップするのではなく、自分自身が見てワクワクする写真を投稿するようにしています。ですので、直感だよりで写真の構図もとくにこだわっている点はありません。それよりは、自分の気持ちの動きを大事に考えて、フィーリングで決めています(笑)」
――これまで撮ったなかでお気に入りの1枚はどれですか?
「私自身もまだこの家計簿を始めて3年目なので、集計もようやく慣れてきたところです。この写真はだいぶ私なりの集計が形になったときのもので、印象に残っていますね」
――現在、づんさんのフォロワー数は3万人を超えています。インスタで注目されはじめたときは驚いたのでは?
「ネットワークってすごいな~のひと言です! 私生活に何か変化があったわけではないのでInstagramの世界だけで輪が広がっているなと不思議な感じです。現実味のないまま、いまに至っています(笑)」
――実際に「づんの家計簿」を実践した人からどんな声が届きましたか? また、どんな反響が印象に残っていますか?
「私自身がこの家計簿を思いつくまでの数年間はたくさんの挫折と続けられないストレスで漠然とした不安がつねにありました。そして、いよいよピンチに陥ったとき、それまでの挫折ポイントを改善していこうと本気で取り掛かり、ひらめいたのが『づんの家計簿』の書きかたです」
――そうだったのですね。
「この家計簿を実践されたかたが『いままで続かなかったのに初めて続いています』と報告してくださるようになりました。私と同じような境遇を辿ったかたにしっくり来ているのではないかと感じましたね。ほかにも『楽しく続いています』『思ったより、とてもシンプルで簡単なので習慣化できるようにがんばります』『書き出してみると予想以上にお金を使っていると気づけて反省できます』『夫に感謝するようになりました』『現在を把握できるようになり将来への計画を立てやすくなりました』などなど、たくさんの声が届いています!」
――投稿者としてではなく、閲覧者としてどのようにInstagramを楽しんでいますか?
「タグ検索をよく利用しています。ほしいものがあったとき、実際に使われているかたの写真を拝見したり、マイホーム計画中なのでインテリアやおうちの写真を検索してみたり、参考にさせていただいています」
――従来のメディアでなく、SNSなどを通した個人発信によって有名になる人々が増えています。こうした流れをどう感じますか?
「自分の得意なことや、何かしら記録として始めたことが少しずつ口コミで広がり話題になるかたが多いですよね。それほど情報の共有がしやすい環境でもあり?いまの世の中“なんだなという印象です。人生一度きりなので、可能性を広げられて活動できることはステキなことだと思います」
――「づんの家計簿」は大変多くの方から支持を集めています。これまで書店では数限りない家計簿が並んでいましたが、どの点が違うとお考えですか?
「私自身、数多くの家計簿を試してきたわけではないので、むしろ固定概念がなかったことがオリジナルの家計簿考案につながったのではないかと思います」
――なるほど。
「ですので、違う点など比較はできませんが、当時挫折した家計簿では、書くスペースが狭い・書ききれない項目と空白がでてくる・把握しにくい・反省に繋がらないなど、家計簿を上手く活用しきれなかったという点ありました。その不満からオリジナルの書きかたを生み出せたのではないでしょうか」
――発売された「楽しく、貯まる『づんの家計簿』書きたくなるお金ノート」(ぴあ株式会社刊)はどのような内容でしょうか?
「これまでInstagramで書きかたをアップしてきましたが、あらためて基本から応用までを紹介しています。また、投稿では紹介しきれなかった表なども本に掲載し、私自身の家計簿をつけて変わったことなども記されています。参考書代わりになればいいなと思っています」
――家計簿を続ける心構えとして、これだけは持っておくと良いというもの、あるいは楽しむコツを教えてください。
「『づんの家計簿』でしたら、方眼紙とお気に入りのペンと定規があれば始められます!。家計簿は継続することが大事なので、グッズは触りたくなる、開きたくなるものをそろえるといいと思います。その結果、私の場合はいままで乗り気でなかった記入作業を楽しめるようになりました。何をするにもストレスを感じず楽しめるように意識改革することが大事ですし、継続に繋がります」
――Instagramによってあなたの世界はどのように変化しましたか?
「まさか投稿を始めて1年で本を出す日が来るなんて思いもしなかったです。コメント欄を通して相談にのることも増え、私なりのお返事でもお役に立てるのが本当にうれしいです。これからも変わらず、マイペースに更新していきながらInstagramを楽しみたいと思います!」
「楽しく、貯まる『づんの家計簿』書きたくなるお金ノート」
著者:づん(づんインスタ)
発売日:2016年10月1日(土)
定価:1,300円(税抜)
判型:A5判・128ページ
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初心者の人でも始めやすい「づんの家計簿ノート」も11月21日(月)に発売!
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判型:A5 判・80 ページ
定価:500円(税別)
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